脇見運転対策では、運転中によそ見をしてしまうきっかけを全て無くし、しっかりと前を見続けるための工夫をすることが大切です。
具体的には、スマホを手の届かない場所に置くこと、運転前にカーナビをセットすること、そして2時間ごとに休んで目と体をリフレッシュさせることが、交通事故やひどい「むちうち」を防ぐために一番大切な方法になります。
宮城県の交通事故の「今」を知ろう

宮城県での交通事故のデータを詳しく見てみると、ほんの一瞬、目を離したことが大きな事故につながっていることがわかります。令和6年の1年間で、宮城県内では3,785件の人身事故が起き、47人の方が亡くなり、4,565人の方がケガをしています 。前の年より少し減ってはいますが、まだまだ多くの人が悲しい思いをしています。
特に怖いのが、亡くなってしまうような大きな事故の4割以上が「車線からはみ出してしまうこと」で起きている点です 。これは、前をちゃんと見ていなかったり、見ていても頭がぼんやりしていたりする「脇見運転」や「漫然運転」が原因のことが多いのです。
どこで事故が多いの?
令和7年の最新の速報(12月末時点)でも、仙台市の中心部などで事故が多くなっています 。
| 事故が起きた場所 | 令和7年の件数(速報) | 前の年との違い |
| 仙台市青葉区 | 603件 | +111件 |
| 仙台市太白区 | 424件 | -27件 |
| 仙台市泉区 | 304件 | -19件 |
| 仙台市若林区 | 293件 | +1件 |
| 仙台市宮城野区 | 278件 | -49件 |
| 大崎市 | 211件 | 変化なし |
| 石巻市 | 147件 | -49件 |
仙台市青葉区は、歩いている人や車が多く、看板や信号もたくさんあります。ドライバーの目があちこちに奪われやすい環境が、脇見運転を誘いやすくしているのかもしれません。
事故が起きやすい時間は?
令和5年や6年の統計を見ると、お昼休みの時間帯(12時〜14時)や、夕方の暗くなり始める時間帯(17時〜18時)に事故が集中しています 。
- お昼時
ご飯を食べたあとの眠気で、集中力が切れやすくなります 。 - 夕方
仕事終わりの疲れがたまっていて、目や体が思うように動かなくなります 。
接骨院に来る患者さんを見ていても、夕方の事故は筋肉が疲れてカチカチになっている時に衝撃を受けるため、ケガがひどくなりやすい傾向があります。
なぜ「よそ見」が体にとってあぶないの?
脇見運転がなぜ危険なのか、科学的な理由と体の仕組みからお話しします。
車は「目隠し」をして走っている?

時速60kmで走っている車は、たった1秒で約17メートルも進みます。スマホの通知を見るために2秒だけ目を離すと、その間に車は34メートルも「目隠し」をして走っているのと同じことになります 。
この34メートルの間に、前の車が急ブレーキをかけたら……避けるのはもう不可能です。車の重さとスピードによるエネルギーはとても大きく、ぶつかった時の衝撃は、何トンもの重さが体にかかるのと同じです。
よそ見をしていると「むちうち」がひどくなる理由
接骨院の院長として一番伝えたいのがここです。
前をしっかり見て「ぶつかる!」とわかっている時は、人間は無意識に全身の筋肉をグッと硬くして、体を守ろうとします。これを「防御反応」と言います。
しかし、脇見をしていると、ぶつかる瞬間まで体がリラックスしたままです。無防備な状態で衝撃を受けると、その力は筋肉で止まることなく、直接、首の骨(頸椎)や靭帯に伝わってしまいます。
- 首の骨がムチのようにしなる
筋肉の支えがないため、首が大きく揺さぶられ、ひどい「むちうち」になります。 - 痛みが長引く
痛めた場所を守ろうとして、後から周りの筋肉が異常に硬くなり(筋スパズム)、血の流れが悪くなります 。 - 頭痛やめまい
首の神経が傷つくことで、事故のあと何ヶ月も頭痛や吐き気に悩まされることもあります 。
今日からできる「よそ見」をしない工夫
「気をつけよう」と思うだけでは限界があります。物理的によそ見ができない仕組みを作りましょう。

スマホは「見えない、触れない」場所へ
スマホは脇見運転の一番の原因です。
- カバンの中や後ろの席へ
手が届く場所にあると、つい触りたくなります。視界に入らない場所にしまいましょう 。 - ドライブモードにする
通知の音やバイブレーションも、ドライバーの心を乱します。音が出ない設定に徹底しましょう 。
出発前の「1分準備」
走り出してから何かを操作しようとするのが脇見の始まりです。
- カーナビは止まっている時に
行き先は出発前にセットします。 - ミラーと座席の調整
後ろの車がしっかり見えるよう、ミラーを合わせておきます 。
体をリセットする休憩
疲れがたまると、脳が勝手に「休みたい」と思って注意力を下げてしまいます。
- 2時間ごとに休憩
長く走る時は、最低でも2時間に一度は車を降りて、外の空気を吸いましょう 。 - ガムを噛む
ミント系のガムを噛むと、脳に刺激がいき、眠気が抑えられます 。
運転しやすい「体」を作ろう
姿勢が悪いと疲れやすくなり、集中力がすぐになくなってしまいます。

疲れにくい座り方
- 背中を伸ばして座る
猫背になると、約5kgもある頭を支えるために、首や肩の筋肉がすぐに疲れてしまいます。 - ヘッドレストの高さを合わせる
ヘッドレストの一番上が、頭のてっぺんと同じ高さになるようにします。これが万が一の時に首を守る壁になります 。
運転前の簡単ストレッチ
首や肩が硬いと、左右を確認する時に首がスムーズに回りません。出発前に、肩や手首を軽く回して、筋肉をほぐしておきましょう 。
宮城県の「ラ・ラ・ラ運動」で事故を防ぐ
宮城県警察がすすめている「ラ・ラ・ラ運動」をみんなで実践しましょう 。
- ライト・オン(Light On)
暗くなる前に、早めにライトをつけます。自動で点灯する車が多くなりましたが、古い車がライトを点灯していないことは今でもよく見かけます。 - ライト・アップ(Light Up)
歩く人は、明るい服や反射材を身につけます。ドライバーがよそ見をしていても、反射材の光なら気づきやすくなります。雨の日に真っ黒の服装の人がいてびっくりした経験は皆さんあるでしょう。ドライバーからは本当に見えません。 - ライト・ケアフル(Right Careful)
右側から渡ってくる歩行者に特に注意します。
もし事故に遭ってしまったら……
どれだけ気をつけていても、相手の脇見運転で事故に巻き込まれることがあります。

- まずは病院(整形外科)へ
骨に異常がないか、レントゲンなどで調べてもらうことが大切です。 - 接骨院で筋肉のケアを
「骨には異常がないけれど痛い」という時は、筋肉や靭帯が傷ついているサインです。接骨院では、硬くなった筋肉をほぐし、血の流れを良くして、自然に治る力を助けます 。
まとめ:前を見ることは「命を守ること」
事故の痛みは一瞬ですが、その後遺症は何年も続くことがあります。
- スマホを置く
- しっかりと前を見る
- 疲れたら休む
この当たり前のことを守ることが、あなたと、あなたの大切な家族を守ることにつながります。今日から「前をしっかり見る」ことを、自分への一番の約束にしてください。
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