交通事故のあと頭痛が収まらない…そんな方は「脳脊髄液減少症(のうせきずいえきげんしょうしょう)」かもしれません。
交通事故に遭うとほとんどの場合は整形外科に通院します。ですが脳脊髄液減少症の検査を整形外科で行うことは少なく、脳神経外科または神経内科を受診する必要があります。
この記事では、交通事故後の頭痛に悩む方に向けて、脳脊髄液減少症のポイントを解説します。
脳脊髄液減少症のポイント
脳脊髄液減少症とは
脳脊髄液減少症は、脳脊髄液(CSF)が漏れ出し、体内の量が減少することによって引き起こされる疾患です。
交通事故やスポーツ外傷などの外的要因によって発生することが多く、以下のような症状を伴います。
- 起立性頭痛: 立っているときに悪化する頭痛
- 頸部痛: 首の痛み
- めまい: 立ちくらみやふらつき
- 倦怠感: 極度の疲労感
- 不眠: 睡眠障害
- 記憶障害: 記憶力の低下
脳脊髄液減少症は、脳や脊髄を保護する役割を持つ脳脊髄液が不足することで、神経系にさまざまな影響を及ぼします。
特に、起立性頭痛はこの疾患の主な症状であり、患者の生活の質に大きな影響を与えることがあります.
治療法
治療には、ブラッドパッチ療法(自家血注入による髄液漏れの閉鎖)が有効とされ、保険適用もされています。
また、十分な水分補給や安静が推奨されており、特に急性期には約2週間の安静と水分摂取が重要です.
交通事故後の「むちうち」との関係
交通事故による「むちうち」は、頸部に強い衝撃が加わることで発生します。
この衝撃が原因で、脳脊髄液が漏れ出し、脳脊髄液減少症を引き起こすことがあります。具体的には、以下のようなメカニズムが考えられます。
- 外的衝撃: 交通事故による急激な加速・減速が頸部に強い力を加え、硬膜が破れることがあります。
- 髄液の漏出: 硬膜が破れることで脳脊髄液が外部に漏れ出し、脳脊髄液の量が減少します。
- 症状の発現: 髄液の減少により、起立性頭痛やめまい、頸部痛などの症状が現れます.
このように、交通事故後のむちうちが脳脊髄液減少症の発症に寄与することがあるため、立っていると頭痛がある場合は、早期に医療機関を受診することが重要です。
参考情報リンク:
[1]https://www.city.ashiya.lg.jp/kenkou/nousekizuiekigennsyousyou.html
[2]https://www.city.ritto.lg.jp/soshiki/kenkofukushi/kenko/oshirase/6431.html
[3]https://www.town.hyogo-inami.lg.jp/0000001019.html
[4]https://www.town.kamikawa.hyogo.jp/cmsfiles/contents/0000000/507/nouekizui.pdf
[5]https://www.pref.shimane.lg.jp/kenko/nousekizuieki_gennshoushou.data/nousekizui_chirasi2023.pdf
[6]https://csf-japan.org/japanese/about.html
[7]http://www.npo-aswp.org/data/teizui-med-info/water.html
[8]https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC2842089/
[9]https://www.kouishougai.jp/example/%E4%BD%8E%E9%AB%84%E6%B6%B2%E5%9C%A7%E7%97%87%E5%80%99%E7%BE%A4%EF%BC%9D%E8%84%B3%E8%84%8A%E9%AB%84%E6%B6%B2%E6%B8%9B%E5%B0%91%E7%97%87%EF%BC%9D-csfh-%EF%BC%88%E3%81%AE%E3%81%86%E3%81%9B%E3%81%8D
[10]https://www.cedars-sinai.org/health-library/diseases-and-conditions/c/cerebrospinal-fluid-leak.html
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